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2008年4月 3日 (木)

忘れな草 / 赤川次郎

忘れな草 (角川ホラー文庫)

感想:
主人公・布悠子の力を借りて、この世に復活をとげた謎の男。それぞれの人間が抱える拭い去れない【過去の記憶】を駆使し、みずからをおとしめた者達への復讐を果たしていく・・といった感じのお話です。謎の男の正体、そして布悠子との関係がこの物語の重要なポイントといえます。

話は少しそれますが、この物語のなかで一番悲惨な人生を送っているのは、まぎれもなく布悠子の同級生・太田多恵さんといえます。誠実に、そして健気に生きているのに、次々と降りかかる不幸・・・。
それと比較すると、謎の男なんかに復讐する権利などあるのかと思えてなりません。もちろん、この世から強引に消されたことは無念かもしれませんが、その原因を作ったのは当の本人ですからね。ある意味、自業自得といえます。

また、謎の男とともに根本的な原因を作ってしまった人物と、何のわだかまりもなく新たな生活を送ろうとする布悠子に対しても、なんとなく腑におちないものを感じてしまいました。布悠子はその前に、謎の男から事の真相をすべて教えてもらったんですからね。それを考えると、少しもギクシャクした関係になっていないのがとても不思議に感じました。

まぁ、単なるホラー小説に対して、それほど深入りして読む必要はないんでしょうけど(笑)でも、どうしても気になったので、つい長々と書いてしまいました。

おすすめポイント:
【文庫オリジナル】
「町のあちこちで、色んなものが若返ってるっていうか・・・。元に戻ろうとしているみたい。」

山間の小さな町に住む高校2年の布悠子は、学校からの遺跡掘りの帰りに見知らぬ男を目撃した。

ところが、その日を境に身辺で微妙な異変が起き始め、ゆっくりと迫る何かに怯える布悠子はやがて誰もが信じられなくなり、逃げ場を失っていく・・・。
封じこめたはずの、しかし拭い去れない“過去”が日常を脅す恐怖を新感覚で描く。

(裏表紙のあらすじより抜粋)

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