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2008年5月13日 (火)

人質カノン / 宮部みゆき

人質カノン

感想:
失恋、いじめ、理不尽な出来事・・・。
様々な原因で心に傷を負った、あるいは人生に行き詰まった主人公が、みずからの心を揺さぶる出来事をきっかけに、生きるエネルギーを少しずつ取り戻していく様を描いた短篇集です。

その中で、一番私の心に響いたのは「過去のない手帳」にでてくる言葉でした。

「たとえ失敗したとしても、何もしないよりはいい。それなら逆戻りしたとしても、試みる以前と全く同じにはならないんじゃないか」

普通の人からみればたいした言葉ではないかもしれませんが、チャレンジ精神に乏しい私にとっては、前向きに考えるうえで大変役に立ちそうな言葉でしたね。
(*∂▽∂)

おすすめポイント:
【人質カノン】
たとえ顔見知りになっても、それ以上は決して詮索してはならず、無関心を装うことが暗黙の了解となっているコンビニ。この物語は、そんな特殊な空間を巧みに利用した事件です。

【10年計画】
中年の女性タクシードライバーから聞かされた身の上話。それは、ある男性に復讐するための10年にも及ぶ遠大な殺人計画であった。

【過去のない手帳】
ダメだとわかっていても、新しい人間になるべくトライしてみた女性。そして日々悶々としながらも、現実から逃げて結論を先延ばししてきた主人公。
そんな現状に行き詰まる見ず知らずの2人が、1冊の手帳がきっかけとなって対面を果たす。

【八月の雪】
祖父の手紙をきっかけに、立ち直って生きていくことの意味を見出していこうと、前向きな気持ちになっていく少年の心の内を描いた作品。

【過ぎたこと】
電車内でみつけた見覚えのある青年。
青年の様子を目の前にして、私は確信する。問題がすでに解決済みだということを・・・。

【生者の特権】
正論な意見だとわかっていても、それが実行できない・・・。
そんな心に深い傷を負った主人公が、同じ境遇に陥っている少年との交流を通じて、生きるエネルギーを取り戻していくという物語。

【漏れる心】
溺愛する大学生の息子がいる、浅井夫婦の秘密とは

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著者:宮部 みゆき
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コメント

あーさん、私も読みました。

>たとえ失敗したとしても、何もしないよりはいい。それなら逆戻りしたとしても、試みる以前と全く同じにはならないんじゃないか

その通りです。
何事もチャレンジ。だめもとで、という気持ちで私は考えますが、なかなかできないですよね。

投稿: nako | 2008年7月 9日 (水) 10時16分

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